産業春秋/沖縄復帰50年、自立型経済へ

(2022/5/16 05:00)

 沖縄県は15日、1972年に本土復帰して50年の節目を迎えた。同県経済はこの間、観光などをけん引役に成長してきたものの、1人当たりの県民所得は全国平均の約7割と最下位にとどまる。経済格差を早急に埋めたい。

沖縄県がまとめた新たな沖縄振興計画。3月末に成立した改正沖縄振興特別措置法に基づく計画で、自立型経済を構築し、豊かな住民生活の実現を目指すほか、温室効果ガス排出量削減への取り組みも推進する。

沖縄振興特別措置法は今回の改正により有効期限が10年延長された。沖縄に進出する企業が税制上の優遇措置を受けられる特区・地域制度などを活用し、企業誘致に力を入れていく意向だ。県内の所得増につながる効果が期待される。

観光産業の一層の振興はもとより、金融や情報通信、さらに製造業など多様な産業への投資を促すという。東アジアでの地理的優位性を生かし、国際物流拠点としての産業集積も推進していく。

第二次世界大戦で苛烈な戦禍を被った沖縄県。在日米軍施設の7割が集中し、地域経済は脆弱(ぜいじゃく)だ。基地問題に加えて台湾有事など地政学リスクも抱えるが、復帰50年は経済再生に向けた節目の年とも位置付けたい。

(2022/5/16 05:00)

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