産業春秋／ウクライナ小型犬が英雄に

ウクライナの小型犬が、同国の国民的な英雄になっている。非常事態庁に所属する爆発物探知犬「パトロン」だ。鋭い嗅覚を武器に、チェルニヒウで２００個以上の地雷・不発弾を発見し、撤去に貢献したという。

ウクライナ国旗が入った黒色のベストを着用し、地雷を探し求める姿は“小さな兵士”。ゼレンスキー大統領は「すでに我々の土地からは地雷を除去している」と語り、パトロンと飼い主を表彰してその貢献をたたえた。

「ウクライナのハチ公」と呼ばれた秋田犬「リニ」。飼い主の女性がロシア兵に殺害されたのを知らずに、自宅の玄関で飼い主を待ち続けていた。幸い、現在は新しい家族と元気に暮らしているという。

ロシアのプーチン大統領は犬好きで知られる。日本政府は２０１２年、東日本大震災の復興支援への返礼として秋田犬「ゆめ」を贈っている。一方、メルケル前独首相は、かまれた経験があり犬が苦手なようだ。

プーチン大統領は０７年のメルケル首相（当時）との会談に大型の愛犬を同席させ、困惑したメルケル氏が硬直したように見えた。笑みを浮かべる大統領。大国の首相にも公然と嫌がらせをできる特有の性格、その一端をのぞかせていた。