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(2020/5/14)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:キヤノンMJ
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:坂田正弘、以下キヤノンMJ)は、独国DIOPTIC社(DIOPTIC GmbH、President:Dr. Jean Michel Asfour)との間で、日本国内における独占販売契約を締結し、“Diffractive Fizeau Null Lens”を中心とした回折光学素子の販売を5月14日より開始します。本製品により、非球面レンズのレーザー干渉計での測定において、操作性の飛躍的向上と作業時間の短縮を実現します。
URL<https://canon.jp/newsrelease/2020-05/pr-dfnl.html>
昨今ミラーレスカメラをはじめとするレンズ交換式カメラ用の交換レンズは、より小型化・軽量化が求められてます。そのため従来の球面レンズから、光学性能を維持しながらレンズ枚数を削減可能な非球面レンズが、より多く採用されるようになりました。
しかしレーザー干渉計での測定において、非球面レンズは球面レンズに用いられたフィゾー型干渉計と「球面原器:TS(Transmission Sphere)原器」の組み合わせでは計測できません。そのため、触針式形状計測、又は非球面波を生成する回折格子(CGH:計算機合成ホログラムComputer Generated Hologram)を駆使して計測されておりました。しかし、これらの計測では鏡面の表面をもつレンズに傷をつけてしまう、計測に時間がかかるなど多くの課題があり、非接触で高速に計測できる手段が望まれていました。
今回キヤノンMJが販売を開始する、DIOPTIC社の特許化された回折光学素子“Diffractive Fizeau Null Lens”は、従来使用されていたCGHから進化した製品で、フィゾー干渉計での非球面計測においてもTS原器と同等の使い勝手を実現します。外周にアライメント用のゾーンを備えることにより、非球面レンズのアライメント操作を飛躍的に向上させ、CGH使用時に比べ計測時間を半分以下に短縮することが可能です。
キヤノンMJは、非球面計測をはじめとするフィゾー干渉計の回折光学素子において、初年度売上2,000万円、2025年度には年間売上1億円を目指します。今後も非球面計測のニーズに応え、交換レンズ市場の活性化だけでなく、今まで計測が困難であった様々な光学部品の計測にソリューションが提供できるよう、商品ラインアップを拡充し計測ソリューション事業を拡大していきます。
※装置構成や為替レートにより価格は変動します。
<DFNL 特長>
○CGHとフィゾー干渉計用原器一体型
・CGH基板の透過波面精度を考慮することなく高精度な計測が可能
・フィゾー干渉計に直接取り付けて使用可能、CGHの光軸調整が非常に容易
○最大220mm径(凸面)・8000mm径(凹面)まで対応可能
○様々な波長、非球面形状に対応可能
<取り扱い製品>
○回折光学素子(3種類)
・DFNL(Diffractive Fizeau Null Lens):フィゾー干渉計対応 非球面形状測定用ヌルレンズ
・DNL(Diffractive Null Lens):非球面形状測定用ヌルレンズ
・DTS(Diffractive Transmission Sphere):透過型球面回折光学素子
キヤノンMJでは、2018年より標準でφ300mm口径までの米国Apre社製フィゾー干渉計を販売しております。
DIOPTIC社の回折光学素子はDFNL以外に、従来のCGHと同じ使用方法で非球面量の大きな形状を計測可能なDNL、従来のTS原器の代替としてフィゾー干渉計に対応するDTSを取り扱っており、最大口径φ300mmのフィゾー干渉計に対応します。
DIOPTIC製品により非球面レンズ計測以外に、自由曲面、シリンダー、曲率の大きな凸レンズなど、従来計測困難であった被検物の計測を可能にし、フィゾー干渉計測の可能性をさらに広げます。
<DIOPTIC社の概要>
社名:DIOPTIC GmbH
設立:1999年
本社所在地:Bergstr. 92A 69469 Weinheim, Germany
事業内容:光学設計、回折光学素子・赤外線レンズ・光学検査機器の開発・製造・販売
ホームページ:https://www.dioptic.de/en/home/
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