(2024/12/12 05:00)
「ロシアを恐れてはいない。準備はできている」。来日中のフィンランドのペッテリ・オルポ首相は言い切った。両国は1300キロメートルにわたって国境を接する。ウクライナ情勢は、ひとごとではない。
2023年4月に31番目の北大西洋条約機構(NATO)加盟国になった。ロシアの侵攻前は加盟に賛成する国民は30%だったが、現在は95%。備えとして、空軍は米国のF35戦闘機を64機購入し、海・陸の強化も進めている。トランプ米次期大統領には協力を続けると伝えている。
「ウクライナ支援は義務」とも言う。これまで31億ユーロの支援を行ってきた。国内総生産(GDP)からすると、比率は最大級となる。戦争終結は「ウクライナ国民の望む形で」と強調する。
ロシアが北朝鮮と接近していることについて注意喚起する。軍事技術の供与は脅威。日本は海を隔ててロシアと隣国にある。「石破茂首相とは安全保障での協力を確認した」。
来日には産業界が同行し、通信や宇宙ビジネスで成果があったという。フィンランドは発電の94%が非化石で、クリーンエネルギーでは先進だ。フィンランドは「世界一幸せな国」と評される。同志国として日本は学ぶべきところがある。
(2024/12/12 05:00)