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(2017/11/29)
カテゴリ:調査レポート
リリース発行企業:株式会社アサツー ディ・ケイ
「現役最大世代」なのに「顔が見えにくい」団塊ジュニア、40代男性の消費スタイルをADK「Men’s 40 5Stars」で明らかに
株式会社アサツーディ・ケイ(本社:東京都港区、代表取締役社長:植野伸一、以下ADK)では、世代プロジェクトチームを設けて、消費マーケットにおいて注目すべき世代の調査・研究を継続的に行っております。
このたび、団塊ジュニア(1971~1974年)を中心とした40代男性攻略のアプローチのヒントとなるツール
ADK「Men’s 40 5Stars」を開発いたしましたので、お知らせいたします。
団塊ジュニアは団塊世代に次ぐ人口を有し、有望な消費者群としてその主役化が期待・注目されてきました。この世代は、バブル崩壊・就職氷河期という洗礼を受け、マイナス経済成長の時代の中で教育費・住宅ローンを抱え、給料も上がりにくいといった環境から、身の丈に合った堅実な消費傾向にあります。加えて生き方やライフステージの多様性も影響し、際立った特徴を持たないことから「影が薄い」、「顔が見えない」などと言われ、攻略の難しいターゲットとして捉えられてきました。
しかし一方では、現役世代最大ボリュームを誇り、最後のマス世代としてのボリュームは魅力的で、人口減少・少子高齢化の進行で、無視できない存在になっています。
ADKではこの点を踏まえ、団塊ジュニアを中心とした「男性40代」について、定量調査や定性調査を基に攻略のポイントを探りました。彼らは40代以降の年代に続く、身の丈堅実消費の先駆け世代です。オールラウンドに何にでもお金をかける消費スタイルではなく、かけるところを絞った消費傾向があります。ADK「Men’s 40 5Stars(ファイブスター)」ではこの消費のベクトルを5つに集約し、それぞれごとに消費のキーモチベーション、攻略アプローチのヒントをまとめました。
団塊ジュニア40オトコが動く5つ消費とは?
団塊ジュニアを中心とする40代男性はオールラウンドに何にでもお金をかける消費スタイルではなく、かけるところを絞った消費傾向がある。この消費を集約すると 「あしたの自分消費」「目利き気分消費」「リレーション消費」「パタニティ消費」「あえてのゴージャス消費」の大きく5つの消費に分割できる。
「あしたの自分消費」にお金をかけている人は成長意欲チャレンジ精神や身だしなみ大切などの価値観を重視
「あしたの自分消費」にお金をかけている人の価値観を見ると、「自分の知識や教養を高めたい」が4段階設問のTOPBOX(非常にあてはまる)で36.3%と40代男性全体と比べ、16ポイント高く、「身だしなみを整えるのは、仕事など社会生活をする上で、重要だ」が31.4%と14ポイント高い。また「高い目標にチャレンジしたい」は17.8%と9ポイント高く、内面・外見ともに自分を高める意識が高いことが窺える。
なぜ、「5Stars消費」は生まれたのか!?
「あしたの自分」消費の背景
● 生育過程の体験
団塊ジュニアはそのボリューム故に、常に「競争環境」にさらされ、埋没を避ける為にさりげない自己表現や個性を求めながら育った。学生時代は受験戦争に、いざ就職というタイミングではさらに厳しい就職氷河期の
波に飲み込まれ、これまでとは違う生き方を模索、自分探しにも夢中になった。
● 大人になってから
社会に出てからもデフレ時代が続き、上司や先輩のリストラも目の当たりに。勝ち組・負け組といった世代内格差にも直面、そろそろ自分の将来像が見えてくる40代という年代に至り、将来への不安意識(自分は失敗したくない)も高まっている。現状を維持・打破するため、将来に向け「頼れるのは自分だけ」という危機意識を根底に持ちつつ、持ち前の競争心を発揮し、さらなる挑戦を続けるための消費。仕事の成功、社会的地位、収入や資産に留まらず、その挑戦は、異性へのモテやカラダづくりにも及んでいる。
「目利き気分消費」にお金をかけている人は、知識欲や好きなことを究めたい、プライベート重視、
自分へのこだわりの価値観を重視
「目利き気分消費」にお金をかけている人の価値観を見ると、「自分の知識や教養を高めたい」が4段階設問のTOPBOX(非常にあてはまる)で37.5%と40代男性全体と比べ17ポイント高く、「自分の好きな仕事を究めたい」が23.9%と9ポイント高い。また「ひとりで過ごす時間が好きだ」が40.2%と10ポイント高く、「人とは異なる自分だけの強いこだわりを持っている方だ」は22.1%と10ポイント高い。ややオタク気質でマイペースで自分の世界を持ち、自分の専門知識をもったタイプが多いことが窺える。
なぜ、「5Stars消費」は生まれたのか!?
「目利き気分」消費の背景
● 生育過程の体験
この世代はファミコンに代表されるテレビゲーム第一世代であり、ガンダム世代と呼ばれることもあるように、第二次オタクブームを牽引した。また、その親である団塊世代が核家族化を進めたことやバブル経済の恩恵もあり、
自分だけの部屋や自分専用のモノを所有した世代でもある。
● 大人になってから
社会に出ると、経済環境は一転して悪化。彼らにもモノの所有にこだわらない身の丈主義が主流となる。自意識が高い彼らは、賢い消費者として「コストパフォーマンス」や「シンプルさ」を重視し選択眼を磨く。(無印良品やユニクロ人気を牽引)生育過程で育んだオタク気質や選択眼をベースに、40代となっての達観や余裕による
今を楽しみたい・充実させたいという意識にも支えられている消費。それは、ただのオヤジとしては埋もれたくないという「自身の存在意義」の発露や確認でもある。
「リレーション消費」にお金をかけている人は友人とのコミュニケーションや人脈、成長意欲などの価値観を重視
「リレーション消費」にお金をかけている人の価値観を見ると、「友人・仲間とのコミュニケーションは常に大切にしたい」が4段階設問のTOPBOX(非常にあてはまる)で30.2%と40代男性全体と比べ17ポイント高く、「高い目標にチャレンジしたい」が18.6%と9ポイント高い。また「仕事・ビジネスで成功したい」は22.7%と9ポイント高い。友人関係のリレーションだけではなく、仕事においての人脈作りや人との関わりでの成長したい意識も
窺える。
なぜ、「5Stars消費」は生まれたのか!?
「リレーション」消費の背景
● 生育過程の体験
この世代はそのボリュームによる競争環境はあったものの、学生時代はバブル景気ということもあり、積極的に周りと交流し、遊びを謳歌した。また「いじめ」が社会問題となった世代でもあり、人間関係においては明るさや軽いノリの中で、嫌われたくないという意識から調和を重んじた。
● 大人になってから
二度に渡る震災体験、40代に至り増大する将来に向けた不安意識などから家族や仲間との絆や、人脈を重視する傾向が強まる。友人とは家族を形成してからも家族での交流を続け、家族以外にも、趣味などでもつながりを積極的に構築。趣味などのつながりには、自身の能力や活動領域を拡げる意図も垣間見られる。彼らにとって、つながりや絆は、「心のセーフティネット」としても大切なものである。人的なつながりや絆を深化・拡大するための消費。つながりや交流自体を楽しむと共に、心の安寧や成長を求める姿勢に支えられたものである。
「パタニティ消費」にお金をかけている人は、家族との時間ワークライフバランスの価値観を重視
「パタニティ消費」にお金をかけている人の価値観を見ると、「家族と過ごす時間をなるべく多くしたい」が4段階設問のTOPBOX(非常にあてはまる)で38.5%と40代男性全体と比べ20ポイント高く、「ワークライフバランスを大切にしたい」が27.1%と7ポイント高い。また「職場以外での生活にも力をいれていきたい」が28.3%と5ポイント高い。仕事だけでなく、家族との時間を大切にしたい意識が窺える。
なぜ、「5Stars消費」は生まれたのか!?
「パタニティ」消費の背景
● 生育過程の体験
子ども時代から男女平等教育を受けてきた世代であり、常に女性からの評価や目線を意識して育った。一方で、家庭においては父親は仕事中心。子育ては母親任せで、実質的には父親不在の中で育ってきたケースも多い。
● 大人になってから
女性の社会進出が進み、ワーキングマザーも増加する中で、「イクメン」に代表される新しい家族スタイルが提唱された。家事分担の実行度合い別として、自分の父親を反面教師とし、ワークライフバランスを重視、父親として自ら積極的に家族や子育て・親子を楽しむスタンスが主流に。
(家計管理を妻が担っていても、家族に関わる消費には財布の紐が緩くなりがちという側面もある)
家族を守る一家の柱としての役割を前提に、家族というチームの一員として家族や親子を楽しむ消費。自分の時間の喪失や家事分担など様々な「我慢」がその影に存在するも、楽しみが勝ることが大きなモチベーション。
「あえてのゴージャス消費」にお金をかけている人は成功願望が高く、
社会的地位をステータスと考え、お金やモテなども重視
「あえてのゴージャス消費」にお金をかけている人のステータス意識をみると「お金や資産があること」が44.3%と40代男性全体と比べ16ポイント高く、「社会的地位が高いこと」が27.0%と10ポイント高い。
価値観を見ると、「異性から魅力的だと思われたい」が4段階設問のTOPBOX(非常にあてはまる)で33.0%と40代男性全体と比べ12ポイント高い。ステータス意識が高く、優越感を持ちたい意識が窺える。
なぜ、「5Stars消費」は生まれたのか!?
「あえてのゴージャス」消費の背景
● 生育過程の体験
この世代はロストジェネレーション世代とも呼ばれ、世代内格差もあり、消費にシビアという側面ばかりが強調されがちではあるものの、中高生までは豊かに育った世代でもある。バブルの恩恵もあり両親に海外旅行を経験させてもらうなど、現在でいうコト消費を先駆けて体験もしている。
● 大人になってから
不況下の社会に出てからは、アンチバブル志向の堅実で賢い消費傾向が主流となる。
(一部の勝ち組を除いてはゆとりがあるわけではないものの) 40代という大人になり、メリハリ消費や年相応のグレード・クオリティの選択というようなカタチによって、リッチ・ゴージャスな消費が顕在化。 それはいい大人としての本物志向の追求であるとともに、成功願望やステータス欲求をも満たしている。
堅実な身の丈消費を基調に、敢えて行うゴージャスな消費。それは「人生をより楽しみたい、もっと豊かにしたい」という欲求、大人のプライドや見栄に支えられている。
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