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年間数千万円に及ぶ食品加工関連会社の食品残渣物をカーボン化 | 産業廃棄物処理費用の救世主となる工場設備「炭吉」

(2023/6/7)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:こまき新産業振興センター

年間数千万円に及ぶ食品加工関連会社の食品残渣物をカーボン化 | 産業廃棄物処理費用の救世主となる工場設備「炭吉」

愛知県小牧市の株式会社永吉が、食品残渣物を粉末カーボン化するプラント設備を開発。東海地方の企業に導入を開始した。

こまき新産業振興センターでは、小牧市内の企業支援を行なっており、その支援事例や取り組みの内容を発信している。




今回の記事では、プラント工事を軸に機械装置の開発や製造、販売事業を展開して新たな価値を創造する株式会社永吉(愛知県小牧市本庄442-1)の、画期的な工場設備「炭吉」について取り上げ、さらに、2023年春から「炭吉」を導入した取引先「浜松ベジタブル」(静岡県浜松市南区金折町1909)からの声を紹介している。

「炭吉」は「子どもたちに優しい環境を未来に残すため、技術でできることは何か」を問う、株式会社永吉の代表取締役の小西由晃氏によって開発された。

これまでに、廃タイヤを熱分解してカーボンを取り出す装置や、触媒を使った脱臭装置などを開発してきた小西氏。「炭吉」開発のきっかけについて、次のように語る。


「企業として、現代社会に必要とされている技術とは、やはりSDGsや脱炭素社会などの環境に配慮した設備です。これまで開発した装置も各分野で効果が見られましたが、やはり熱を使わざるを得ない設備が多く、CO2の排出量が気がかりでした。そこで、自分自身が抱いた問題意識が、触媒を使うことによって低温加熱で食品残渣を炭化する『炭吉』の、発想の原点となりました」

こうして開発された「炭吉」は、食品廃棄物などの有機物を無機物(炭素などの元素)に分解する炭素化装置だ。独自の低温加熱技術と、「かすみ触媒」(開発:英商事、商標登録・有機化合物の分解・炭化触媒)との組み合わせにより、処理が可能になる。
炭素化の前処理段階の野菜残渣
炭素化下処理段階の野菜残渣
低温で有機物の炭素化する装置「炭吉」
食品残渣が触媒と撹拌されている状態
生成された粉末カーボン
これにより、スーパーやコンビニエンスストアで販売されるカット野菜などから廃棄される食品残渣物を粉末カーボン化。食品製造の現場に「炭吉」を導入すれば、CO2を発生させずに廃棄物を大幅に減容できる。

例えば、「炭吉」で1トンの野菜残渣物を処理した場合、約900kgが水分なので、約100kgのカーボンが取れる計算になる。

この粉末状カーボンは純度を上げることで、商社などを介して有価物として回収する仕組みを構築中だ。今後は、カーボンの収益で、納入先の顧客が廃棄物処理費用を賄えるようにする未来を見据えている。

記事内では、1日3tに及ぶ食品残渣物の廃棄物処理費用を削減しようと、2023年から「炭吉」を導入した株式会社浜松ベジタブルの代表取締役・牧野敏彦氏へのインタビューも掲載。牧野氏は「残渣物を燃やすのではなく低温で処理する炭吉によって、残渣物を “ごみ”ではなく“資源”として活用する会社の方向性を描く」と話し、浜松ベジタブルは、粉末カーボンを活用するマテリアルサイクル事業へ乗り出す。
小西社長と浜松ベジタブルの皆さん

さらに、記事内では地球環境の観点から「炭吉」に注目を寄せる、名古屋大学大学院工学研究科の小林敬幸氏にも、その先見性について意見を伺っている。

食品加工に伴う有機廃棄物を、CO2を排出することなく処理できる画期的な工場設備「炭吉」。カーボンニュートラル志向の時代に最適な装置として、シェアを広げる構えだ。

記事の詳細は以下から
https://komaki-nipc.jp/hikarimono/archives/1004

◇ご紹介する記事の主な内容まとめ
●株式会社永吉の歩み
●食品廃棄物などの有機物を無機物に分解する炭素化装置「炭吉」の仕組み
●株式会社浜松ベジタブルが「炭吉」を導入した経緯
●粉末カーボンを利用した土壌改良やマテリアルサイクル事業の展望
●名古屋大学大学院工学研究科の小林敬幸氏へのインタビュー


こまき新産業振興センターの基本情報


名称  :小牧市産業クラスター推進協会
     こまき新産業振興センター
所在地 :愛知県小牧市小牧5丁目253番地
事務局長:辻中 正直
事業内容:製造業のDX、IoT導入の推進と支援/DX、IoT、RPAや初心者向けECサイトなどに関連したセミナーや ワークショップ開催/
設立  :2019年4月
ホームページ:https://komaki-nipc.jp

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