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カメラと同等の視野角を備えたマルチゾーン対応FlightSense(TM)ToF測距センサを発表

(2023/7/24)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:STマイクロエレクトロニクス

カメラと同等の視野角を備えたマルチゾーン対応FlightSense(TM)ToF測距センサを発表



さまざまなスマート機器でリアルな状況認識を実現

90°の視野角により、プライバシーに配慮したマルチゾーン測距、物体検出、シーン・マッピングに用途を拡大


多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、マルチゾーン対応FlightSense(TM) ToF(Time-of-Flight)測距センサ「VL53L7CX」を発表しました。同製品は、前世代よりも33%拡大した90°の視野角を特徴としています。ホーム・オートメーションや、生活家電、コンピュータ、ロボット、さらに店舗や工場で使用されるスマート機器などにおいて、リアルな状況認識機能を提供します。

STのアナログ・MEMS・センサ製品グループ エグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 イメージング・サブグループ ジェネラル・マネージャであるAlexandre Balmefrezolは、次のようにコメントしています。「STのマルチゾーン対応ToF測距センサに採用されているFlightSense技術は、システムの消費電力と処理負担を抑えつつ、洗練されたシーン認識機能を実現します。また、視野角を拡大したことで、精度、解像度、および利便性を維持すると同時に、さらに柔軟に使えるようになりました。」

今回発表された「VL53L7CX」をはじめとするToF測距センサは、状況認識用に使われることもあるカメラ・センサとは異なり、画像を取得しないため、ユーザのプライバシーを完全に保護することができます。VL53L7CXは、90°(直角)というきわめて広い視野角を備えており、周辺の検出に優れ、カメラとほぼ同等の視野角が得られます。これにより、人物検知機能やシステム起動(ディスプレイ起動、オーブンやコーヒー・マシンといった生活家電の電源オンなど)の性能が向上します。

STのマルチゾーン対応FlightSense ToF測距センサは、3Dシーン・マッピングや、マルチゾーンにおける複数対象物の同時測距など、強力な機能を備えています。マルチゾーン機能とモーション検知は、人物検出および追跡、背後からののぞき見警告、乗員検知などの占有検知、倉庫 / 駐車場管理などのアプリケーションに最適です。

また、ごみ箱の充填状態をトラッキングするスマート廃棄物管理といったアプリケーションや、ロボットの各種機能(フロア・センシング、段差の予知、障害物回避、小型物体の検出)の性能向上にも貢献します。プロジェクタの台形補正や、STGesture(TM)ソフトウェア・パックを利用したジェスチャ認識における手の追跡範囲拡大なども可能です。

技術情報
VL53L7CXは、64(8 x 8)ゾーンのセンシングが可能で、各ゾーンにおいて複数の物体の距離を最大350cmの範囲で測定できます。特許取得済みのヒストグラム・アルゴリズムにより、視野角内で複数の対象物を検出して距離を測定でき、60cmを超える距離でのカバー・ガラス汚れの影響を受けません。 リニアリティは、2cmの測距まで保たれています。

低消費電力モードにおける消費電力は、わずか5.4mWです。さらに、VL53L7CXは自律モードで動作できるため、ホスト・システムの電源をオフにして、しきい値に達した場合にのみ起動させることができます。しきい値は、最も近い物体の距離や、信号レート、動きの検出時などに設定可能です。VL53L7CXのピン配置およびドライバは、前世代製品であるVL53L5CXと互換性があります。

STは、ToF測距センサの性能を最大限に引き出し、開発期間短縮や設計リスクの低減に貢献するさまざまなサポート・ツールを提供しています。VL53L7CXの機能拡張ボード「X-NUCLEO-53L7A1」や、VL53L7CXボードにSTM32F401 Nucleo(TM)ボードを組み合わせた開発パックなどが含まれています。小型ボード「SATEL-VL53L7CX」は、組込みの簡略化や試作試作開発の加速に貢献します。

また、Ultra Lite Driver、Linuxドライバ、STGesture(TM)のコード・サンプルなど、開発を簡略化する包括的なソフトウェアも提供されています。STM32マイクロコントローラのプログラミングの期間を短縮するソフトウェア・パック「X-CUBE-TOF1」には、アプリケーション・コードのサンプルが含まれており、STM32CubeMXツールと互換性があります。

VL53L7CXは現在量産中で、小型のLGA16光デバイス・パッケージ(6.4 x 3.0 x 1.6mm)で提供されます。試作用製品の単価は約3.60ドルです。

STは、ToF測距センサに特化したウェビナーも公開しています。VL53L5CXの特徴や機能、製品イノベーションの可能性、ハードウェア / ソフトウェア開発に貢献するリソースなどを紹介しています。

詳細およびウェビナーの視聴については、ウェブサイトをご覧ください。
https://content.st.com/enhanced-tof-sensors-based-on-optical-metasurface-technology.html?icmp=tt31620_gl_lnkon_mar2023

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、IoT・コネクティビティの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラルの実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(https://www.st.com/content/st_com/ja.html)をご覧ください。

◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
アナログ・MEMS・センサ製品グループ
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
TEL : 03-5783-8250

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