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(2023/11/15)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:日機装株式会社
EV向けパワー半導体の製造に適合する「3Dプレス」開発で
日機装株式会社(本社:東京都渋谷区、以下「日機装」)は、300℃の高温で大面積の凹凸構造を均一に加圧できるプレス装置「3Dプレス」の開発で、関東地方発明表彰の「東京都知事賞」を受賞しましたのでお知らせします。表彰を主催する公益社団法人発明協会(東京)が本日15日、受賞者を発表しました。
「3Dプレス」は日機装独自の3Dプレス方式により、パワー半導体などの金属基板の製造において、銅回路と樹脂シート、金属を一括で圧着できる装置です。特殊ゲル状加圧媒体による包み込むような立体的なプレスで、高さが異なるチップや基板を均一に一括接合できるため、従来の平面で加圧するメタルプレス方式と比べて、効率的かつ高品質なモジュールの製造が可能となります。
日機装は、3Dプレスの展開でパワー半導体の需要増加に対応し、脱炭素化に向けた自動車などのモビリティの電化に貢献してまいります。
■従来品の課題と開発ニーズ
EVやIoT関連の技術発展に伴って、大電圧・大電流の電気を取り扱えるパワー半導体の需要が急速に伸びています。これらの製造に必要なプレス装置には、1.均等圧・凸凹追従性能、2.高温対応、3.急昇温・冷却性能といった性能が望まれていますが、メタルプレス方式をはじめとする従来の技術を採用した既存製品では、これをすべて満たすことはできていませんでした。
■発明の特徴
今回、日機装が開発した3Dプレスは、
1.当社独自技術である特殊弾性体を用いた圧着ヘッドで、凹凸があるワーク(対象物)に対して包み込むように圧着
2.特殊弾性体とワークの間に断熱層を挟む構成とし、300℃の耐熱性能を実現
3.ワークを持ち上げて、土台となる加熱用と冷却用の金型を切り替え
以上の技術的工夫により、業界で唯一すべての課題を解決しました
■実績と今後の展開
パワー半導体の製造用途として注目を集め、2022年から国内の顧客に加えて中国や韓国からのテスト依頼が急増しています。2023年2月には中国・上海にテクニカルルームを開設し、EV市場が急伸している中国で、デモ機によるテストを実施できる拡販体制を築きました。今後、成長が見込まれるEV向けパワー半導体市場においては、現時点で標準的な工法が確立していませんが、その中で3Dプレスの優位性が認められつつあり、業界標準となる可能性が高まっています。
■地方発明表彰について
大正10年に開始した地方発明表彰は、実施効果が高い、優れた発明、考案、または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するもので、全国を8地方に分けて実施しています。
本件の表彰式は、11月29日(水)ホテルアソシア静岡(静岡市)で開かれます。
受賞者の一覧および表彰式については、公益社団法人 発明協会のホームページをご覧ください。
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/chihatsu.html
<日機装 会社概要>
会社名: 日機装株式会社
本社所在地: 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
創業: 1953年12月26日
代表者: 代表取締役社長 甲斐 敏彦
事業内容: 産業用特殊ポンプ・システム、医療機器、航空機部品等の製造・販売
URL: https://www.nikkiso.co.jp/
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