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(2018/5/14)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
暴力と避難生活の影響を受ける子どもたち
【2018年5月12日 バンギ(中央アフリカ共和国)発】
2018年前半に暴力が激化した中央アフリカ共和国では、地域で発生する残虐行為や暴力のために、子ども2万8,600人を含む、少なくとも5万5,000人が故郷を逃れることを余儀なくされました。
この1年間に、国内におけるすでに不安定だった人道状況および治安状況は悪化し、2018年の年初からさらに悪化しました。国内避難民の数は2017年の44万人から、現在は推定68万7,400人に増加し、そのうち35万7,400人の子どもたちが、教育、保健、および保護のサービスを受けられなくなりました。
「この新たな暴力の影響の最も高い対価を払わされているのは、子どもたちです。すべての紛争当事者は子どもへの暴力を、今すぐ終わらせるべきです」と中央アフリカ共和国を5日間にわたり訪問しているユニセフ(国連児童基金)西部・中部アフリカ地域事務所代表のマリー・ピエール・ポワリエは述べました。「世界は、中央アフリカ共和国の子どもたちのことを忘れてはなりません。子どもたちの保護がなにより優先されるべきです」
増え続ける暴力による直接的な影響に加え、この国の子どもたちの状況は危機的状況にあり続けています。子どもの3分の1は学校に通えていません。子ども半数近くは、完全には予防接種を受けていません。また、5歳未満児の41%は慢性的な栄養不良に苦しんでいます。
子ども130万人を含む少なくとも250万の人々が、緊急人道支援を必要としていますが、資金は深刻に不足しています。4月末時点で、ユニセフの2018年人道支援のために要請した資金額のうち集まったのは僅か15%です。ユニセフは、中央アフリカ共和国の子どもと家族の命を守る支援を提供するために、さらに4,800万米ドル必要としています。
ユニセフは、基本的保健ケア、性的暴力や虐待を受けた子どもへの特別なケア、国内避難民キャンプでの仮設学習スペースの設置を含む、子どもたちの命を守る支援を提供しています。
2017年には、チャド湖周辺でのポリオの集団発生への対応として、5歳未満児の98%に値する80万人以上にポリオの予防接種を実施しました。さらに、重度の急性栄養不良に苦しむ2万6,000人の子どもを治療し、90%が回復しました。
2017年だけでも、ユニセフは2,969人の子どもの武装勢力や武装グループからの解放を支援しました。緊急人道支援として、ユニセフは避難民キャンプに315カ所の「子どもにやさしい空間」および仮設学習施設の設置を支援し、5万6,600人が通えるようになりました。
「支援の的を絞り十分な投資をすることで、避難民キャンプと避難民を受け入れているコミュニティの両方に暮らす子どもたちに真の変化をもたらすことができます。ユニセフはパートナー団体と協力して、4つの主要な優先事項に専念することで、成果を上げています。それらは、予防接種の規模の拡大、栄養不良の撲滅、そして緊急時も含めた教育と保護の提供です」とポワリエは言いました。「私たちがパートナー団体と協力してこれらの支援を拡大するためには、資金的支援が必要なのです」
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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