(2024/10/29 05:00)
退職代行サービスの利用者は16・6%で6人に1人(マイナビ調査)。新卒が入社初日に退職したケースなどが注目されがちだが、利用は20代が18・6%、40代でも17・3%という。
「退職代行」が弊紙に登場したのは2022年。新卒が入社してすぐに辞めてしまうことにまつわる記事だった。だが、現状は新卒ばかりではない。利用するのは「引き留められた」「自分から退職を言い出せる環境でない」「退職を伝えた後トラブルになりそう」が理由で、職場環境の問題がうかがわれる。
「静かな退職」。この言葉も同年に登場した。モチベーションも帰属意識も低く、職場にいても退職しているのと変わらない状態を指す。定年間際の社員の話ではなく、こちらも年齢を問わずにみられる。
振り返れば、こうした問題は以前からあった。退職するのとしないのと違いはあるが、いずれもコミュニケーションの不足が横たわる。会社にとっても社員にも不幸なことだ。
10月に25年卒の内定を出した企業担当者に聞いたが、満足いく採用ができたという答えはほぼ返ってこなかった。先が思いやられるが、対策はコミュニケーションの質を高めることに日頃から努めることに尽きる。
(2024/10/29 05:00)