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コラーゲンペプチドやマイタケエキスが、アトピー性皮膚炎を抑制することを実証

(2018/7/30)

カテゴリ:調査レポート

リリース発行企業:株式会社ディーエイチシー

コラーゲンペプチドやマイタケエキスが、アトピー性皮膚炎を抑制することを実証

株式会社ディーエイチシー(本社:東京都港区、代表取締役会長 兼CEO:吉田 嘉明、以下:DHC)は、群馬大学医学部皮膚科監修のもとで進めた臨床試験の結果から、コラーゲンペプチドとマイタケエキスがアトピー性皮膚炎を抑制することを明らかにし、IID 2018 国際皮膚科学会議(米国フロリダ州、2018 年5 月16-19 日) で発表致しました。


株式会社ディーエイチシー(本社:東京都港区、代表取締役会長 兼CEO:吉田 嘉明、以下:DHC)は、群馬大学医学部皮膚科監修のもとで進めた臨床試験の結果から、コラーゲンペプチドとマイタケエキスがアトピー性皮膚炎を抑制することを明らかにし、IID 2018 国際皮膚科学会議(米国フロリダ州、2018 年5 月16-19 日) で発表致しました。

【研究の背景】
アトピー性皮膚炎は、皮膚の慢性的なかゆみや炎症を特徴とする疾患であり、若年層においておよそ10人に1人が罹患しているとされる[1]。また、症状が重い場合、症状の進行と供にぜん息やアレルギー性鼻炎の発症へと続くアレルギーマーチとして知られる臨床的な連鎖へと繋がる深刻なリスクを抱えることから社会的な問題となっている。
 マイタケエキスは、2009年にM.Nagaoらによって皮脂産生を促進することが報告された[2]。また、我々の研究においてコラーゲンペプチドが肌に浸透すること[3]や皮膚保湿成分であるフィラグリンの産生を高めることを明らかにしている。このことから、コラーゲンペプチドやマイタケエキスがアトピー性皮膚炎時の過度な乾燥を防ぐことで発症リスクを低くする可能性が高いと考えられる。
 そこで今回、コラーゲンペプチドやマイタケエキスが、アレルギー性疾患のひとつであるアトピー性皮膚炎を抑制できるかについて、本研究を実施した。


【試験デザイン】




被験者: 24名の軽症アトピー性皮膚炎の患者 (女性20名、男性4名、年齢: 46.8 ±13.歳
試験品: コラーゲンペプチド及びマイタケエキスのみを有効成分とする本試験用に調製したローションを使用した。
試験方法: 最初の4週間は有効成分を含まないプラセボ品を被験者の顔面や後頚部(首の後ろ)に使用し、次の4週間は有効成分を含む試験品を同様に使用する計8週間の期間で行った。試験期間は、試験品以外の治療薬などの使用を停止した。被験者は、不具合を感じた際や深刻な症状が出た際に、いつでも試験を中止することができた。試験は全て皮膚科クリニックにて皮膚科専門医の指導のもとで行った。

試験結果: 被験者において有害な事象は見られず、24例全ての被験者が試験を完遂した。

【検証1.】
アトピー性皮膚炎の皮膚は水分を外に逃しやすいため乾燥しやすい状態になっている。
そこで、肌の水分量について、使用前、プラセボ塗布から4週間後、試験品塗布から2週間後と4週
間後についてそれぞれ測定を行った。
その結果、プラセボ品を塗布後は使用前と比べてほとんど変化が無かったことに対し、試験品を塗布後は2週目と4週目の何れにおいても改善が見られた。このことから、コラーゲンペプチドとマイタケエキスがアトピー性皮膚炎時の過度な乾燥を防ぐことが明らかとなった


【検証2.】
皮膚では皮膚の細胞の生まれ変わりとともに、古い角質が常に適切な量だけ剥がれ続けている。一方、アトピー性皮膚炎の皮膚では角質が剥がれやすい状態になっており、バリア機能の低下の一因と考えられている。そこで、角質の剥離状態について、使用前、プラセボ塗布後、試験品塗布後についてそれぞれ角質チェッカーを使用して観察を行った。



その結果、使用前およびプラセボ品の塗布後は剥離した角質である白い部分が多くみられるのに対し、試験品を塗布後に改善が見られた。このことから、コラーゲンペプチドとマイタケエキスがアトピー性皮膚炎時のバリア機能低下を防ぐことが明らかとなった。

【症例】
 下の写真に試験品の使用前と使用後について観察試験の結果を示した。使用後は、使用前に比べて炎症による赤味、湿疹などに改善が見られた。


【まとめ】
 今回の研究から、アトピー性皮膚炎を対象にした臨床試験でコラーゲンペプチドやマイタケエキスは、アトピー性皮膚炎時の肌水分量および角層の状態を改善する効果があることが明らかになった。

【参考資料】
[1] 平成12年~20年度厚生労働科学研究
[2] Nagao M, Sato T, Akimoto N, Kato Y, Takahashi M, Ito A. Exp Dermatol. (2009) 18: 730-3.
[3] Kudo M, Katayoshi T, Kobayashi-Nakamura K, Akagawa M, Naito K. Biochem Biophys Res Commun. (2016) 475: 335-41.

以上

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