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(2016/1/4 05:00)
正月の三が日が明けても、例年ならお屠蘇(とそ)の余韻が残る。大手メーカーの中には4日を一斉年休充当日にするケースもあるし、都内で開く経団連など財界3団体の賀詞交歓会は”仕事始めの翌日“が通例。今年は5日に予定される▼しかし、そんな悠長なことをいっていられないのが永田町と霞が関。4日には通常国会が召集され、昨年末に閣議決定した補正予算案の審議が始まる。「カレンダーが恨めしい」とこぼしていた官僚も、フル稼働の臨戦態勢だろう▼通常国会は延長がなければ6月1日まで。会期末の5月26、27日には日本で8年ぶりとなる主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」が開かれる。ここで成果を上げ、夏の参議院選挙に臨もうというのが今年前半の安倍晋三首相の戦略だ▼一方、産業界の景気見通しはというと、昨年末の大手首脳の話を聞く限り「まったく分からない」。好調だった国内景気が急減速し、新興国経済の悪化と米国の利上げとあっては、それも仕方ない▼あるトップは「景気予想なんて外れるだけ。もう何年もやっていない。予兆があったらすぐに動く準備をしておくのが大事だ」と話す。なるほど、賀詞交歓会の乾杯を終えたら、正月気分を早く忘れるのが吉か。
(2016/1/4 05:00)