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[ 科学技術・大学 ]
(2016/1/11 05:00)
【名古屋】豊橋技術科学大学研究基盤センターの中野裕美教授は、赤色純度が高い酸化物系の蛍光体材料を開発した。光の波長の中心が625ナノメートル(ナノは10億分の1)で他の波長の発光が極めて小さい。蛍光体として実用化されている波長400ナノメートルの紫色光で最も良く励起する。ディスプレーのバックライトやプロジェクター光源の赤色の再現性の向上に役立つと期待される。
3価のユウロピウムイオンを発光中心イオンとし、リチウム、タンタル、チタンの酸化物固溶体を母体材料とした。赤色純度が高く、他色を分離する無駄(スペクトルロス)が極めて少ない。材料自体は白色で、励起する波長帯も極めて狭いためバックライトに適している。
窒化物系蛍光体と異なり、低温・常圧で合成できる。耐湿性が高く、経時変化や温度の影響も受けにくい。吸収したエネルギーが光に変わる効率(内部量子効率)が98%と高く、理論値にも近い。
波長...
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(2016/1/11 05:00)
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