深層断面／航空機・車・鉄道向け素材開発最前線−強く・軽く

航空機や自動車、鉄道車両など、抜本的な軽量化を目的とした国家プロジェクトが進んでいる。炭素繊維など、すでに日系メーカーが強い素材だけではなく、価格の高さが普及へのネックとなっているチタンや航空機向けシェアでは海外勢が多くを占めるアルミニウムなど、非鉄材料の研究も進む。航空機向け用途を中心に、素材開発の最前線を追った。（浅海宏規、編集委員・大橋修）

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  Ｂ７８７の機体構造材は複合材料の使用比率が半分を占める

■構造材、産学官が結集

２０１３年、モビリティー用途で使う構造材料の軽量化を一体的に進めることを目的に、新構造材料技術研究組合（ＩＳＭＡ）が発足した。鉄鋼、非鉄、自動車、繊維など３６社と産業技術総合研究所（産総研）、名古屋大学が参画。１３年度から１０年間のプロジェクトで、１３―１５年度、１６―１７年度、１８―２０年度、２１―２２年度と開発フェーズが分かれている。アルミ、チタ...