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(2016/5/13 05:00)
日刊工業新聞社主催の展示会「試作市場2016」と「微細・精密加工技術展2016」が12日、東京・南蒲田の大田区産業プラザ(PiO)で開幕した。両展で計75社・団体が出展。受注拡大を目指し、試作品や特色ある微細・加工技術を展示している。会期は13日まで。2日間で3500人の来場を見込む。入場無料。大田区で同展示会を開催するのは7回目。連続で出展している信栄テクノ(東京都大田区)の高橋健太社長は「来場者がテーマを持ってきてくれる展示会のため、商談内容が濃い」と実感を語る。
会場にはモノづくりで重要な試作品やマイクロレベル(マイクロは100万分の1)の精度を誇る微細・精密加工のブースが並んだ。3Dプリンターゾーンの設置も3年目。各社さまざまな趣向で来場者を楽しませる。このほか各社それぞれの手法で集客。顕微鏡を使って熱心に微細加工技術を見学する姿も見られた。
3Dデータを使った設計や試作品の製造などを手がけるスワニー(長野県伊那市)は、データ・デザイン(名古屋市)、ストラタシス・ジャパン(東京都中央区)、C&Gシステムズ、ローランド ディー.ジー.の4社と共同で、アルミ型と3Dプリンター製の樹脂型の両方を使った短納期生産システム「ハイブリッドモールドシステム」を実演した。各社が販売する機器を駆使しサンプル人形「DDM夫くん」を製造。人形の配布も行ったため、多くの来場者でにぎわった。
樹脂製試作部品を扱う巧電社(東京都大田区)は、医療機器を中心とした幅広い分野から引き合いを狙って出展。複雑な形状ながら精度の高い試作品を展示した。多種多様な部品に足を止めて熱心に見入る姿がみられた。
また、微細・精密加工分野で初出展となったのは、志村精機製作所(東京都大田区)。内視鏡の部品など、超精密加工品を展示した。同社では約1年前から微細加工をはじめ、技術を磨いてきた。志村政彦社長は「今後医療分野を集中的に開拓したい」と笑顔をみせる。
同じく初参加の岡谷精密工業(長野県岡谷市)は、順次さまざまな方向からプレスして形状を作る「順送プレス」で加工した部品を展示している。抜きや曲げ、絞りなどの複雑加工もプレスでできる独自のノウハウを持つ。微細加工部品で作った今年の干支『申』の文字は必見だ。来場者を笑顔にさせていた。
(2016/5/13 05:00)
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