ＧＥと日立、原子力合弁をカナダ社に売却−重水炉関連から撤退

米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）と日立製作所は、カナダで原子力発電設備事業を行う合弁会社「ＧＥ日立ニュークリア・エナジー・カナダ（ＧＥＨ―Ｃ）」を同国の原子力会社に売却する。ＧＥと日立は、減速材に重水を使う重水炉関連の機器・サービスから事実上撤退。沸騰水型軽水炉関連に経営資源を集中し事業を展開する。一方、日立がカナダのサスカチュワン州政府と行っている原子力技術の共同研究は継続する。

ＧＥと日立は２０１６年末までに、ＧＥＨ―Ｃを「ＢＷＸテクノロジーズ・カナダ」に売却する。従業員約３５０人も移る。売却額は非公開。

ＧＥＨ―ＣにはＧＥが６０％、日立が４０％出資する。カナダ型重水炉（ＣＡＮＤＵ炉）向けの燃料供給や設備、機器、サービスを提供する。カナダに３拠点を持ち、売上高は数百億円とみられる。

日立とＧＥは０７年に原子力分野で提携し主に海外ではＧＥが、日本では日立が主導する形で事業展開している。

合弁会社は米国、日本、カナダで運営してきた。