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【電子版】先週の注目記事は?(解説つき)

(2016/8/30 05:00)

■ランキング・ベスト10(8/22~8/26)

■ランキング・ベスト10(8/22~8/26)

1位 経産省、モノづくり支援に1000億円−第2次補正予算 中小の生産性向上へ

2位 東芝、東芝メディカルに医療機器向けカメラ事業を譲渡

3位 三菱重工、「777X」胴体部品を神戸で生産−来年度から

4位 ホンダ、ディーゼル開発を縮小−PHV・FCVにシフト

5位 第4の視力矯正「オルソケラトロジーレンズ」−就寝時に着用、2週間で回復効果

6位 シャープ、一般社員の給与カット廃止−戴社長、人員は「改善がなければ削減」

7位 【電子版】テスラ「モデルS」新バージョン発表-加速性能誇るも投資家失望

8位 【電子版】アイフォーンにIC乗車券機能、アップルが日本向け計画-関係者

9位 東芝、荷下ろしロボ開発−来年度に製品化、物流現場の仕分け前作業担う

10位 エネ庁、非化石電力の取引市場創設へ−電源調達を多様化

■解説:【電子版】アイフォーンにIC乗車券機能、アップルが日本向け計画-関係者

 9月に予定されている新型iPhone(アイフォーン)の発表が間近に迫る中、米アップルがiPhoneを非接触ICカード方式の「フェリカ」に対応させ、日本の公共交通機関の運賃支払いができるようにする、というブルームバーグの報道が世界を駆け巡った。9月7日にも発表されるiPhoneの次期モデル、あるいは来年のモデルに搭載される見通しだという。もともとiPhoneでは、「おサイフケータイ」のフェリカとは違う方式の「NFC」を搭載するが、アップルとしては、販売に貢献している日本市場重視の戦略をとるようだ。

 来年がiPhone登場10周年に当たるため、9月の「iPhone 7」(仮称)のアップデートは小幅にとどまるとみられている。これまでの報道によれば、外観は現行モデルとほぼ同じ。それでも、上位モデルには背面にイメージメージセンサーが2個付いたデュアルカメラシステムを搭載し、それらの画像データを融合することで、より鮮明で高品質な画像が得られるようになるという。ほかにも、指で物理的に押し込むタイプのホームボタンを感圧式に変えたり、直径3.5ミリメートルのイヤホンジャックをなくして本体を薄型にしつつ、ステレオスピーカーを搭載したり、といった改良がなされる見通しだ。

 とはいえ、次期モデルの見た目が今と大きく変わりそうにないためか、関心は早くも来年発表の「iPhone 8」(仮称)に向いているようで、1年先のモデルのデザインや仕様についても、すでに噂が出回り始めている。まず、ホームボタンそのものを廃止。押すと振動するタッチIDセンサーをディスプレーに埋め込むことで、本体表面の縁から縁までディスプレーで覆われるスタイリッシュなデザインを採用する。表示部分も液晶から有機エレクトロ・ルミネッセンス(有機EL)の曲面ディスプレーに、本体のカバー素材もアルミから全面的にガラスに変更するといった具合で、これらが本当であれば、外観の印象は大きく変わりそうだ。

 これに伴って、部品や設備機械のサプライヤーにも影響が出てくるだろう。筐体がアルミからガラスになれば、これまでの「ユニボディ」と言われるアルミ筐体について、1個ずつ削り出しで加工していた工作機械の需要が減るかもしれない。また、有機ELの採用で、液晶時代とはサプライヤーの勢力図が変わってくることも予想される。

 その先には、アップルが自ら設計しているiPhone/iPadのマイクロプロセッサー「Aシリーズ」の製造委託先の変更も視野に入ってきた。先日、米インテルがライバルとも言える英ARMとモバイルチップでライセンス契約したことがその背景にある。Aシリーズの現在の製造委託先である台湾のTSMCなどに代わって、近い将来、10年前からMacにプロセッサーを供給しているインテルがモバイル向けチップも製造するのではないかとの観測が出始めている。

 販売が減速しているとはいえ、登場から9年間で世界に10億台を販売した大ヒット商品のiPhone。その存在は消費者にとっても、さらには投資家やサプライヤーにとっても大きな意味を持つ。文字通り、iPhoneで「世界を変えた」アップルが、これからも自らを進化させ、最強ブランドの座を維持できるかは、今後のiPhoneや新製品にかかっている。

(2016/8/30 05:00)

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