ノーベル賞受賞／福岡高校の同級生、喜びに沸く 「自分のことのよう」

「成績は常にトップだった」「自分のことのようにうれしい」。ノーベル賞受賞が決まった大隅良典さんが卒業した福岡県立福岡高校（福岡市）では３日、同級生約１５人が喜びに沸き、口々に偉業をたたえた。

同級生らは同校の視聴覚室に集合。午後６時半すぎ、インターネットで受賞決定の一報を知り、万歳したり互いに握手したりして、喜びを分かち合った。

山口大名誉教授（農業気象学）の早川誠而さん（７２）によると、大隅さんは３年の時、化学部の部長を務めた。電気伝導を通じて物質が水中にどれくらい溶けているかを調べて全国大会で発表し、優秀賞を受賞。文化祭の出し物では部員約４０人を適材適所に配置するなど、リーダーシップを発揮した。

大隅さんとクラスも一緒だったという早川さんは「みんなとワイワイ冗談を言い合っていた。ガリ勉ではなかった」と、気さくな人柄を振り返った。波多江一彦さん（７２）は「同級生で知らない人はいない」と話す。定期試験などの順位が廊下に貼り出されるたび、大隅さんの名前は上位にあったという。「成績は常にトップで、現役で東大に受かった。受賞は自分のことのようにうれしい。研究成果が早く実用化できればいい」と笑顔で語った。