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[ 商社・流通・サービス ]
(2016/10/5 05:00)
チューブの中にカプセル型の乗り物を走らせる超高速交通システム「ハイパーループ」の推進会社ハイパーループ・ワンのアラン・ジェームズ副社長は、豪州東海岸で同システムを導入できないか、可能性を探りたいとの意欲を表明した。4日付のオーストラリアン紙とのインタビューで語った。ハイパーループ構想は、米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズ創業者で最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が2013年8月に発表した。空気抵抗を減らすために減圧したチューブ内を電磁力を使ってカプセルを走らせる。最高時速は目標1220キロメートル。
ジェームズ副社長は「豪東海岸では長年、超高速鉄道が切望されてきた。メルボルン―シドニー間は世界で3番目の混雑した航空路だ。ハイパーループを使えば、55分で結ぶことができる」と利点を説明した。また、ハイパーループの実証実験を、ニューサウスウェールズ州(州都シドニー)かビクトリア州(同メルボルン)、あるいはキャンベラを含む首都特別地域で行い、正式な認可取得を目指したいと語った。
オーストラリアでは30年以上前から、高速鉄道建設構想がくすぶってきた。北東部ブリスベンからシドニー、キャンベラを経由し、メルボルンを結ぶもので、総延長は1750キロメートル。しかし、推定600億―1140億豪ドルに上る高額な建設費の調達問題が障害となり、実現のめどは立っていない。内陸部には広大な過疎地が広がるため、旅客確保が難しいとの指摘もある。(シドニー=時事)
(2016/10/5 05:00)
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