[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】タカタ、支援先候補をオートリブとKSSに絞り込む-関係者

(2016/11/22 10:00)

(ブルームバーグ)タカタはスポンサー(出資者)選定作業で、最終ラウンドの交渉相手をスウェーデンの オートリブと米キー・セイフティー・システムズ(KSS)に絞り込んだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

匿名を条件に語った関係者2人によれば、オートリブとKSSはいずれもエアバッグシステムや安全装置の専門技術を有し、タカタの部品コスト引き下げと質の向上を可能にすると自動車メーカー各社が評価しているため、他の候補よりも優位に立った。タカタは今月、スポンサーを年内に選定する予定に変更はないと表明した。

スポンサーに選ばれた企業は、数年かかる見込みのタカタ製エアバッグの交換作業を進めなければならない。自動車メーカーへの代替部品の安定供給を行う必要があるほか、リコール(無料の回収・修理)などに関わる費用について責任が伴う可能性もある。タカタ製エアバッグの破損に関連して17人以上が死亡し、負傷者は100人を超える。規制当局に命じられたリコールは少なくとも2019年まで続き、十数社の車両に搭載されているエアバッグの交換は最終的に1億を超える可能性もある。

世界最大のエアバッグメーカーであるオートリブは、規模とリコール対応能力が比較的大きいため、自動車メーカー各社がスポンサーとして望ましいとみている。タカタを傘下に収めた場合、世界シェアは50%を超えるため、独禁審査が障害となる可能性もあると、事情に詳しい関係者は話す。一方、中国の寧波均勝電子の傘下にあるKSSは、バリエント・マーケット・リサーチによればエアバッグ製造で業界4位。タカタを傘下に収めれば2位に浮上にし、日本のメーカーからのビジネス獲得も期待できる。

KSSの広報を担当するチャド・テンドラー氏、オートリブ広報のトーマス・ヨンソン氏はいずれもコメントを控えた。タカタの広報を務めるジャレッド・レビー氏は直ちにはコメントできないと述べた。

原題: Takata Said to Narrow Buyer Bids to Autoliv, Key Safety Systems(抜粋)

(2016/11/22 10:00)

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