民主主義の実現に参加を−オバマ米大統領、最後の演説

「Ｙｅｓ，Ｗｅ　ｃａｎ」で締めくくる

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  １０日、シカゴで手を振るオバマ米大統領（ＡＦＰ＝時事）

オバマ米大統領は１０日夜、地元イリノイ州シカゴのコンベンションセンターで、２０日の退任を控えた最後の演説を行った。約８年間の任期で積み重ねた業績は「みんなと共に成し遂げた」ことを確認し、民主主義の価値の実現に向け、今後も「変革」への参加を呼び掛けた。「お別れ演説」は歴代大統領が続けてきた慣例だが、大統領の地元で行われるのは初めて。ミシェル・オバマ大統領夫人やバイデン副大統領夫妻も同席した。

オバマ氏は演説で２０代の時からシカゴで活動を始めたと振り返り、「普通の人々が物事に関わり、結束した時に変化は起こることをこの地で学んだ」と説明。８年の任期を経てもそれは変わらないと述べ、国民と共に経済回復に取り組み、イラク、アフガニスタン両戦争を終結させたことなどに言及した。

聴衆らは総立ちで大統領を迎え、「あと４年」と続投を求めるコールを行った。オバマ氏は演説で、自分を支えてくれたミシェル夫人をたたえながらハンカチで涙を拭う場面もあった。

演説の最後は、２００８年の大統領選のスローガンだった「イエス・ウィー・キャン（私たちはできる）」で締めくくった。（シカゴ＝時事）