[ ロボット ]
(2017/2/5 12:00)
「ベスパ」で知られるイタリアのオートバイメーカー、ピアッジオの米子会社が、路上で個人の荷物を運んでくれる走行ロボット「ジータ(Gita)」を開発した。荷物を入れる円筒形の本体に細い2本のタイヤを付けた格好をしていて、センサーベルトを腰に巻いた人間のあとを追随する。地図上で経路や目的地を指定すれば、自律走行でそこまで移動することも可能という。
開発したのは、ピアッジオが2015年に米ボストンに設立したピアッジオ・ファスト・フォワード(PFF)。同社としては初の製品で、2日にボストンで発表会を開いた。
ジータは高さが66センチメートルあり、18キログラムまでの重さの荷物を運べる。走行速度は最大で時速35キロメートル。走ったり、自転車に乗ったりしていても追随できるという。
本体にカメラと距離測定用の超音波センサーを搭載し、左右の車輪を動かして自動的に障害物を避けられる。セキュリティーのため、荷物を出し入れするにはセンサーでの指紋認証が必要。バッテリーで駆動し、歩行速度での使用であれば8時間使用できる。
個人の荷物だけでなく、仕事用の道具類や配達品を運んだり、ペットの散歩といった用途も想定される。ジータの販売価格と発売時期については明らかにしていないが、今年から米国の大学のキャンパスや道路で実証試験に入るという。姉妹機で、100キログラムまでの荷物を運べる3輪タイプの「キロ(Kilo)」も開発中。
(2017/2/5 12:00)