[ 機械 ]
(2017/2/16 05:00)
ファインバブル技術が4月に国際標準化機関(ISO)で規格化される。第1号として日本が提案する用語規格が発行される見通し。ファインバブル産業会(FBIA、一村信吾会長)などが経済産業省の支援を受け、オールジャパンで規格化を進めていた。認証体制構築も既に製品評価技術基盤機構(NITE)と共同で進めている。
日本が先行する気泡発生や計測技術の国内外での普及促進が期待される。企業の研究開発や普及も促進される。規格に満たない製品などとの線引きが進み健全な市場育成も進む。
ISOの用語規格では気泡径100マイクロメートル(マイクロは100万分の1)未満が「ファインバブル」、同1マイクロメートル未満が「ウルトラファインバブル」となる見通し。また年内にも、気泡径と気泡密度からなる定義も提案し規格化をめざす。
FBIAはファインバブル技術の国際標準化などを進める一般社団法人で企業70社と大学、自治体が参画。日本規格協会や産業技術総合研究所、各学会と技術開発と規格認証体制整備を進めてきた。
ISOの用語や定義などの基本規格は、微細気泡生成装置を製造するIDECが担当。計測方法規格は島津製作所が提案し、2019年の発行を目指す。分野ごとの個別応用規格はNEXCO西日本や三菱電機が洗浄分野で進めている。韓国も個別応用規格を3件提案しているもようだ。
ファインバブルは周囲との電位差があるため吸着能力が高く、清掃や廃液処理などで実用化されている。特にウルトラファインバブルは、気泡が消えないことから効果が継続し、応用技術が期待されている。
(2017/2/16 05:00)