[ 機械 ]
(2017/3/2 05:00)
大野精機(東京都大田区、大野義栄社長、03・3761・5092)は、汎用旋盤などを使う際に加工対象物(ワーク)を固定する新型治具「カメチャック」を開発した。ワークをつかんで固定する部分である生爪を六角形にし、加工して使える部分を増やした。ランニングコストを削減できるほか、保管スペースの節約が可能になる。現在、特許出願中。10月の製品化を目指す。
通常の生爪は長方形で、四つの角を、固定するワークに合わせて成形して使う。六角形のカメチャックは成形して使える角が6カ所に増える。
生爪一つ当たりの消費寿命を延ばせるため、ランニングコストを3分の2に抑えられるという。
また、加工現場において生爪は消耗品で、常に一定量をストックする必要がある。一つで使える部分を増やせば、保管スペースの節約にもつながる。
素材は鉄、ステンレス、アルミの3種類を用意。アルミは柔らかく、成形しやすい。成形スピードも速く、ワークに傷もつきにくい。
また、付け替えもボルトを外して付け直すだけで簡単だ。
治具を開発した大野和明製造技術責任者は「フライスやマシニングセンター(MC)など丸物をスクロールチャックでつかむのであればどこでも使える。さまざまな場面で活用してほしい」と話している。
大野精機は丸物金属の加工が主力。加工を手がける際、不便に感じた点を解消する製品を開発し、段取りの向上に挑んでいる。この一環で生まれたカメチャックほか、旋盤使用時にワークの高さ調整が不要になる「ゴリラホルダー」などを販売している。
(2017/3/2 05:00)
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