ＡＩＩＢ加盟７０カ国に−開業１年でＡＤＢ上回る

【北京＝時事】中国主導のアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）は２３日、１３カ国・地域の追加加盟を承認したと発表した。創設メンバー５７カ国と合わせ７０カ国・地域に拡大。業務開始から１年で日米率いるアジア開発銀行（ＡＤＢ）の６７を上回った。カナダも加わり、先進７カ国（Ｇ７）で未加盟は日米だけとなった。

加盟が認められたのはカナダのほか、アフガニスタン、ペルー、ベルギー、香港など。加盟により、自国のインフラ整備に対する融資の獲得や、自国企業によるＡＩＩＢ開発事業への関与を目指す。

習近平国家主席が創設を提唱したＡＩＩＢは２０１６年１月に業務を開始。中国が進めるシルクロード経済圏「一帯一路」の構築と歩調を合わせ、アジア、欧州、アフリカなどで、道路、鉄道、港湾、送電網といったインフラの整備に投融資する。日本では１５年、加盟をめぐり賛否両論が出たが、米国に追随する形で参加を見送った。ただ、金立群総裁は、高い技術力を持つ日本企業の関与を強く望んでおり、「日本勢が事業に関わる可能性は十分ある」（国際金融筋）。