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[ 医療・健康・食品 ]
(2017/3/30 05:00)
江崎グリコは糖の一種の「グリコーゲン」を毎日一定量摂取することで、脳を活性化する効果があることを確認した。研究成果を基に今後の健康食品の開発に生かす。研究成果は5月に開かれる日本栄養・食糧学会で発表する。
実験は江崎グリコの健康科学研究所でマウスと人間の両方で実施した。グリコーゲンを1日当たり5グラムずつ1カ月間食べた人とプラセボ(偽薬)によりグリコーゲンの代わりに他の糖質を食べた人を比べ、視覚識別や記憶力など脳の処理能力を確認した結果、グリコーゲンを食べた人の記憶力などが高かったことが分かった。
また、マウスを使った実験では物体変化への興味反応や方向に対する行動などを評価したところ、グリコーゲンを与えたマウスの方が正常な動きを示した。
同研究所ではグリコーゲンの免疫賦活効果などを研究。動物実験を通じて疲労回復などに着目する中で、免疫力の向上が脳の機能に影響を及ぼすと仮説を立て実証していた。
グリコーゲンは約6000―6万個のブドウ糖が複雑につながった多糖類。同社の創業者の江崎利一氏が国民の健康に役立てるため、1919年に独自研究を開始。22年に栄養菓子「グリコ」を発売。2004年にはグリコーゲンの合成技術を確立した。
(2017/3/30 05:00)