[ 政治・経済 ]
(2017/3/30 05:00)
経済産業省は29日、IoT(モノのインターネット)社会を想定し、データの保護制度について整理した。自動車からの映像データや工作機械内部の音データなどの分析により、運用効率の改善や故障の予兆検知といったサービスが生まれつつある。これら映像や音のデータに対し、「視聴」だけでなく「分析」に使うデータも保護対象にする。2017年度内に不正競争防止法の改正を目指し、企業が安心してデータを利用する環境を整備する。産業構造審議会(経産相の諮問機関)の知的財産分科会が中間とりまとめ案を提出した。
映像や音、図形といったデータの暗号化技術などについて、「分析」という用途を保護対象とする。こうした暗号化技術を無効化するサービスの提供は「不正競争行為」となる。データの分析方法自体も不正競争防止法の対象とし、分析手法を不正に利用した者に「差止請求権」を行使できるようにする。刑事措置のあり方はさらに検討する。
現在の不正競争防止法は、視聴用の映像や加工ノウハウなどを主な対象としてきた。IoTや人工知能(AI)などにより、車両走行データを分析して災害時の情報提供や車両故障の予兆判断などに生かす例が増えると見込まれる。そのため、産業界はデータの保護対象の明確化を求めていた。
(2017/3/30 05:00)
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