[ 機械 ]
(2017/4/11 05:00)
オーエム金属工業(松江市、岡順治社長、0852・66・0320)は、従来品同等の剛性を維持しつつ、切削性を高めた鋳鉄を実用化し、受注を始めた。普通鋳鉄(FC)に比べ、加工時に用いる工具の寿命を約2倍に延長できるほか、加工時間は約40%低減できる。工作機械のテーブルなど、加工面積が大きい部品向け材料として提案し、2017年度に5億円の売り上げを目指す。
オーエム金属工業は、特許を持つ島根県産業技術センターと共同で実用化し、ライセンス供与を受けて量産する。1個当たりの重量が200キロ―3000キログラムの鋳造品まで製作可能。価格は従来のFCに比べ若干高くなるが、加工費の低減で上昇分を吸収できる。
同センターと鋳造方法の試験や切削性の確認、切削の実証を行った。
材料中の微量な金属元素成分の組成制御により、同成分が切削時に工具表面へ保護皮膜として付着する。この皮膜で工具摩耗が抑えられて長寿命化し、切削速度も速められる。材料の機械的性質や剛性、焼き入れ性能を変えずに切削性が向上できる。
実証試験では、送り量が毎分500メートルでの高速加工時でも高い切削性を確認した。
(2017/4/11 05:00)
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