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[ 建設・住宅・生活 ]
(2017/4/13 05:00)
【開発に「インパクト」重視】
大手日用品メーカーが、一ひねりした“意外な新製品”を相次いで投入している。アース製薬は「殺虫剤」に「かわいい」を組み合わせた新ブランドを立ち上げたほか、エステーは「臭い」を取る「紙」を開発。ユニ・チャームは森永製菓と共同でロングセラー菓子「おっとっと」から「犬専用の菓子」を発売した。思わず人に教えたくなるようなインパクトのある商品は、消費者の注目を集めやすい。大手メーカー各社は商品にあの手この手の仕掛けを施し、販売拡大を狙う。(山下絵梨)
【20代女性に照準】
アース製薬は20―30代女性をターゲットに、かわいい殺虫剤ブランド「QunQum(キュンキュン)」シリーズを投入した。ピンクと紺を基調としたパッケージデザインが特徴で“大人かわいい”がコンセプトだ。
同社によると、2016年の殺虫剤市場は、前年比5・8%増と微増。殺虫剤購入者の年代を分析した結果、20代女性の年代別購入者率の割合が低いことが分かった。そこで、この層に「潜在需要が眠っている」(マーケティング総合企画本部ブランドマーケティング部の濱本玲奈係長)と見て、商品開発に取り組んだ。
普段、殺虫剤は棚などにしまわれがちなため、部屋のインテリアとして置きたくなるようなデザインを目指した。リボンを大きくあしらうなど、店頭で競合製品よりも目立たせる効果も狙った。「初年度販売目標は5億円」(同)と市場の活性化に期待を寄せる。
エステーが「新剤型の“紙タイプ”にチャレンジした」(笠井和彦第3事業本部ホームケア事業部事業部長兼e―ビジネス事業部事業部長)のは、炭で消臭する消臭剤「脱臭炭」ブランドの新製品だ。これまでの脱臭炭は炭を練り込んだゼリー状だったが、新たにロール紙タイプの脱臭剤「脱臭炭 ニオイとり紙」を発売した。
紙は「包む、かぶせる、丸めて詰めるなど使い方が自由自在」(同)。無数のミクロの穴で悪臭成分を吸着する炭を、独自の製法で紙に配合した。脱臭シートを必要な長さに切り取り、生ごみや靴といったにおいが気になる場所に入れて手軽に使用できる。初年度販売目標は50万個。
【犬専用菓子】
1982年に誕生した森永製菓のロングセラー菓子「おっとっと」から、17年春に誕生したのは犬専用の菓子「グラン・デリ ワンちゃん専用 おっとっと」だ。ユニ・チャームが森永製菓と共同開発した。従来の製菓技術をベースに犬が好むチキンパウダーをコーティングしたほか、見た目も楽しめる。
(2017/4/13 05:00)