[ オピニオン ]
(2017/5/1 05:00)
国内では10年ぶりとなるアジア開発銀行(ADB)総会を機に、開催地である横浜の中小企業の実力をしっかりPRしてもらいたい。
ADBは第50回年次総会を4―7日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開く。加盟国・地域の財務相、中央銀行総裁をはじめ金融機関や非政府組織(NGO)など関係者約4000人が参加し、アジアの経済発展、課題などについて話し合う。
今回の総会コンセプトは「ともにひらく、アジアの未来」。ADBは「貧困のないアジア・太平洋地域」を目指し、途上国への融資や技術協力、無償援助に取り組んでいる。近年は急激な経済発展に伴うエネルギーや環境保全などへの対応が求められている。
総会は経済支援などの表明だけでなく、日本の優れた技術やノウハウを海外に売り込む好機でもある。とりわけ国内で事業継続してきた中小企業が海外に目を向けるきっかけにもなる。林文子横浜市長は「大きなチャンスと考えている」として、会場に隣接する展示場に市内企業の技術力を紹介するコーナーを設ける。
横浜の中小企業が中心となって始まった「全日本製造業コマ大戦」を実演。キーストーンテクノロジー(横浜市中区)がオフィスに置ける「LED菜園」、SHCデザイン(神奈川県茅ケ崎市)が3Dプリンターによる義足製作プロジェクトなどを紹介する。
また、中小が手がける植物工場製新鮮野菜を昼食サービスで提供するほか、お湯を注ぐだけで本格的なみそ汁が楽しめる「みそまる」を体験してもらう。このほか、ユーグレナがミドリムシの大量培養・商品化について説明する。
市や横浜銀行はこれまでに関連のセミナーやイベントを開いて総会の周知に努めてきた。フィリピン・マニラのADB本部で市内中小企業とADB担当者が対話する機会も設けた。横浜銀によると、地元産業界のADBへの認知度は上がっているという。この機会に、アジアからの参加者にアピールしたい。
(2017/5/1 05:00)
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