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設計・開発フロンティア/ヘルメット潜水−ランドセルカバー

(2017/5/23 05:00)

  • 小学生の防災用具として提案中(写真の一部を修整しています=ヘルメット潜水提供)

ヘルメット潜水(大分県国東市、伊賀正男社長、0978・67・2251)は、ウエットスーツの製造販売が主力。素材として用いるクロロプレンゴムは、断熱性や防水性、弾力性などに優れる。10年ほど前には、クロロプレンゴム製のやけどをしない湯たんぽ「やわらか湯たんぽ」を開発し、これまで累計50万個の製造・販売を達成したという。

同社がいま、力を入れているのが防災分野への取り組みだ。最近では、災害時に浮袋と防災頭巾になるランドセルカバー「クロッツ 浮き浮きランドセルカバー(デラックス)」を開発した。

裁断や接着、縫製などで、ウエットスーツの製造ノウハウで培った技術を応用して完成させた。万一の際には浮袋としての使用や頭巾として頭部を保護できる。

これまでに「約80キログラムの成人男性が浮く程度の浮力」(伊賀社長)を確認しており、落水した場合でも溺れる危険性を減らすことが期待できる。

蛍光素材に反射材テープを施した外観で、暗部でも子供を見つけやすい視認性を持たせた。ひもの先端には、緊急時などに使える笛を付けた。「目立つようにしたかった」(同)と、カラーは蛍光オレンジと蛍光グリーンの2色。その他のオプションにも対応が可能。ホームセンターでの販売や自治体への採用提案のほか、同社のウェブサイトでの個人向け販売など、幅広く販促展開していく。

同社は大分県国東市にあるベンチャー企業。東京都文京区内にある医療機器の製造販売企業とのマッチング交流会「本郷展示会」に出展するなど、新たなネットワークづくりにも熱心だ。

介護分野では、市販の車いすのフットレストに簡単に装着できる「フットレストカバー」なども投入している。「現場で困っているという声があるものを製品にしていきたい」と伊賀社長は意欲を見せる。独自技術に磨きをかけながら、新たな市場を創出したいところだ。(浅海宏規)

(2017/5/23 05:00)

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