[ ロボット ]
(2017/5/31 05:00)
【立川】サンリツオートメイション(東京都町田市、鈴木一哉社長、042・728・6121)は、インターネットを介しカメラで撮影した映像を見ながらさまざまな機器を制御する遠隔操作IPシステム「TPIP3」を開発し、量産を本格的に始めた。映像の遅延に対応し、離れた場所でも動画を見ながらロボットなどの移動体を制御できる。消費税抜きの価格は14万8000円。2018年12月末までに売上高1億円を目指す。
システムは、映像の転送速度と移動体の速度から発生するゆらぎを補正。動画ではなく静止画像を使った転送技術に加え、操作側のコントローラーから割り出した移動体が動く方向、速度などから映像を補正し、遅延を感じさせない滑らかな映像で移動体を制御する。ロボットによる実証実験では、日本とハワイをインターネット回線でつなぎ、移動するロボットの遠隔操作に成功した。
制御ユニットと画像ユニットの基板はそれぞれ、縦70ミリ×横94ミリメートルの名刺程度の大きさで、同社が開発した従来品に比べ基板サイズを約50%小型化した。同社はロボットに限らず、工場内の計測・制御のほか、カメラを使ったさまざまな監視システムなどへの活用を想定する。
サンリツオートメイションは1971年設立。産業用コンピューターシステムの専業メーカーとしてソフトやハードウエア、システム開発まで一貫したソリューションを提供している。16年8月期の売上高は約24億円。
(2017/5/31 05:00)