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[ 科学技術・大学 ]
(2017/6/28 05:00)
国立がん研究センター研究所の本田一文ユニット長らは、膵臓(すいぞう)がんを早期発見する検診法を開発するため、鹿児島県の施設で臨床研究を7月から始める。50歳以上の男女合わせ5000―1万人を対象に、血液によるバイオマーカー(生体指標)検査と精密検査を組み合わせ、血液検査の結果からどの程度実際のがんを見つけられるかを調べる。
鹿児島県民総合保健センターが鹿児島県で行う地域の健康診断や人間ドックなどで実施する。日本対がん協会や鹿児島市立病院、鹿児島大学、横浜市立大学、神戸大学などが共同で取り組む。期間は17年7月―19年3月。今秋以降、鹿児島県以外にも実施地域を拡大する予定。
検診では一人当たり7ミリリットルの血液を採取し、膵臓がんの目印となる血液中の5種類のたんぱく質「アポリポプロテインA2アイソフォーム」の濃度のバランスを分析する。
この検査結果で異常値を示した被験者には病院でコンピューター断層撮影(CT)検査を受けてもらい、膵臓がんのリスクのある疾患や早期の膵臓がんが血液検査によって見つかる検出率を調べていく。
膵臓がんは早期発見が難しい難治性がん。採血での検診法が確立すれば死亡率の低下が期待できる。
(2017/6/28 05:00)
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