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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/7 05:00)
ファインセラミックスセンター(JFCC)は、汎用セラミックスの一つであるアルミナ(酸化アルミニウム)のレーザー焼結に成功した。10秒間のレーザー照射で厚さ300マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の層を焼結する。将来、金属造形と同程度の速さで3Dプリンターを使うセラミックスの積層造形が可能になると見込む。7日に東京大学で開く「2017年度JFCC研究成果発表会」で発表する。
原料のアルミナ粒子を高密度に充填した層を形成する技術のほか、レーザー吸収の低いアルミナを高効率でレーザー加熱する技術を開発。これらの技術により、短時間のレーザー焼結を可能にした。レーザー焼結は「電気炉不要の夢の製造技術」と言われていた。
セラミックスの製造には通常、高温で焼く工程が不可欠。多くの場合、電気炉やガス炉を用いて数十時間熱処理する。試作や小ロット製品の製造にも同程度の時間を要することから、3Dプリンターを使った短時間の製造プロセスの実用化に期待が高まっていた。
3Dプリンターはこれまでの電気炉を用いた大量生産に対して、多品種少量生産や、セラミックス部材の短時間試作に適した製造方法になりうる。セラミックスのレーザーによる直接造形は、この新しいセラミックス製造プロセスの実現に向けた一歩になる。
内閣府が実施する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環として開発した。
(2017/7/7 05:00)
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