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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/7 05:00)
京都大学大学院工学研究科の佐藤徹准教授と山形大学の夫勇進(プ・ヨンジン)准教授らは、有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)素子の新しい発光機構と、実現のための発光分子の設計指針を示した。従来、発光には利用できないとされていた電子状態を活用する。希少金属が不要で、青色発光や色純度の高さも確保できるなど、既存の有機ELの課題を解消できると考えられる。
研究グループは夫准教授が発見した、ビスアントラセン誘導体(BD1)を発光層に用いた高効率発光のEL素子を研究し、発光機構を解明した。電子のスピン状態が、エネルギーの高い三重項状態から、一重項状態へ変化することで発光していることが分かった。
また、BD1が持つ特殊な機構の分子の発光に必要な電子状態として、三重項励起電子状態で複数の電子のエネルギーが接近した「擬縮退」が必要という設計指針も示した。
分子構造に制約が少ないため、今後は長寿命で低コストの素子の探索を進める。
研究成果は英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
(2017/7/7 05:00)
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