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[ エレクトロニクス ]
(2017/9/9 05:30)
東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の買収交渉が大詰めを迎える中、米ウエスタンデジタル(WD)が経営の主導権を握ることに米IT大手アップルが警戒感を示していることが8日、分かった。関係筋によると、アップルは東芝メモリの買収でWDとの連携に関心を示しつつも、同社が取得する議決権の比率を低く抑えるよう求めているもようだ。
関係筋によると、アップルは供給不足が指摘される記憶用半導体フラッシュメモリーを確保するため、WDの企業連合と組んで500億円規模の資金を拠出する可能性があるという。
アップルに対しては、WDの企業連合のほか、韓国半導体大手SKハイニックスを含む「日米韓連合」、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がそれぞれ自らの陣営に参加するよう秋波を送っている。
一方、アップルの買収参加は「(WDの経営関与を)けん制する方向に働く」(東芝関係者)との指摘もある。WDはIoT(モノのインターネット)の普及に伴って需要の伸びが見込めるデータセンター向けの供給を増やしたい意向とされ、アップルはWDが経営の主導権を握れば製品の供給が滞りかねないと懸念しているとみられる。(時事)
(2017/9/9 05:30)