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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/9/27 05:00)
経済産業省と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は26日、亜鉛や鉛などを含む海底熱水鉱床の連続揚鉱に世界で初めて成功したと発表した。8月中旬から9月下旬にかけて沖縄近海で複数回に分けて合計16・4トンを引き揚げた。実証試験に成功したことで、民間企業が参画して2020年代後半以降の商業化を目指す政府目標の達成に大きく前進した。
海底熱水鉱床には、亜鉛や銅、鉛、金、銀が含まれる。現在確認されている海底熱水鉱床1カ所だけで、国内の亜鉛消費量約1年分が含まれている可能性があるという。
事前に掘削試験機で掘削、破砕した鉱石を集鉱試験機で海水1300立方メートルとともに吸い上げ、水中ポンプと揚鉱管を用いて、水深約1600メートルの海底から洋上に連続的に引き揚げた。
今回の実証試験を含め、海底熱水鉱床開発には17年度予算で70億円を計上している。今後、試験データの分析を進めるとともに、資源量調査や環境調査を実施し、18年度に経済性評価を行う予定だ。
日本近海には沖縄や小笠原諸島などに海底熱水鉱床が確認されている。今回成功した技術は今後、コバルトリッチクラストやマンガン団塊など他の海洋鉱物資源の開発にも応用できるという。
(2017/9/27 05:00)
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