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(2017/10/9 22:30)
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■解説:「EVシフト」の実像(1)「環境規制」世界で強まる−EVが変える産業構造(10/5)
この間まで欧州で環境車と言えばディーゼル車だったが、2015年に米国で発覚した独フォルクスワーゲンの排ガス不正で電動化に一気に流れが変わった。電動化は大気汚染の解消にもつながり、設計・製造に高度なすり合わせ技術やノウハウが必要なガソリンエンジンがいらず、車自体をコモディティー化しやすいことから、中国では規制を通じて自国メーカーの育成にも役立てようとしている。つまりちゃぶ台返しで一石二鳥を狙うという戦略だ。
内燃機関がなくなるわけではないが、中国という世界最大市場の規制が変わることで新規市場が生まれる一方、サプライチェーンに大きな変化が起こるのは確実。すでに世界の自動車部品大手は電動ベースの自動運転車の到来をにらみ、買収や提携でメガプレーヤーへの変貌を模索している。デンソーも電動化や自動運転向けの生産体制を整備するため、2020年までに米テネシー工場に1000億円を投資する方針を明らかにしたばかりだ。
電動車は単に駆動源が代わるだけではない。車産業全体にパラダイムチェンジをもたらす。巨大市場・中国という目先の“ニンジン”効果もあるが、排ガス不正に揺れていたドイツ勢の変わり身の早さには見習うべき点もある。
(2017/10/9 22:30)