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[ エレクトロニクス ]
(2017/10/13 13:30)
半導体ブームは予想以上の規模
(ブルームバーグ)韓国のサムスン電子の7-9月(第3四半期)営業利益は市場予想を上回った。ディスプレーと半導体メモリー需要が大きく伸びた。同社スマートフォンの最新モデルは年末商戦を前に、アップル製品と競争を繰り広げている。
13日公表された暫定集計では、営業利益が14兆5000億ウォン(約1兆4400億円)に増加。ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均は14兆3000億ウォンだった。売上高も62兆ウォンに増え、アナリスト予想と一致した。
コンピューターサーバーや人工知能(AI)搭載機器などあらゆる製品が半導体需要を押し上げ、DRAMとNAND型フラッシュメモリーの価格が上昇。半導体メモリー製造で最大手のサムスンは4-6月(第2四半期)に既に過去最高益を記録していた。同社はスマホメーカーのほか、データセンター運営会社に半導体を供給する。
大信証券のアナリスト、パク・ガンホ氏は「利益を押し上げたのは半導体の販売数量というより価格だ」と指摘。「次の四半期は営業利益が約16兆ウォンに達するとわれわれはみており、これは半導体ブームが予想以上の規模であることを意味する」と説明した。
サムスンは昨年の「ノート7」の発火事故と販売打ち切りの影響からの回復を今年発売のスマホ「S8」と「ノート8」に託している。米アップルが予定通りに「iPhone(アイフォーン)X(テン)」を年内に大量出荷できない場合、サムスンが有利になる可能性もある。
サムスンは次世代スクリーンの有機発光ダイオード(OLED)ディスプレー分野でもリードしており、アップルなどのスマホメーカーに供給している。またアップルに対抗し、華為技術など中国メーカーの追撃を振り払うために、折り曲げ可能なディスプレーを搭載したスマホの来年発売を目指している。
サムスンは暫定集計では純利益と部門別利益を公表していない。2週間後に監査済み決算を発表するのが一般的だ。
(2017/10/13 13:30)