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[ 医療・健康・食品 ]
(2017/10/19 05:00)
サッポロホールディングス(HD)は2019年入社の新卒採用における書類選考に、人工知能(AI)判定を導入する。選考作業の効率化と精度のアップが狙い。同社の18年入社内定者は合計63人、これに対しプレエントリー者は約1万6000人、エントリー者は同6000人にのぼり、書類チェックに膨大な手間がかかっていた。産業界では問い合わせへの応対や書類の照合作業の効率化にAIを活用する事例が増えている。
AIを活用するのは、履歴書などを提出したエントリー者から面接などに進む人を選考する作業。AIには過去の内定者に共通する書類記入事項、人事担当者による書類や面接での選考点などを記憶させてから、履歴書などをチェックして合否判定を出す。
サッポロHDによると18年入社内定者の場合、エントリー者6000人のうち、面接などに進んだのは3分の1以下の1800人。書類選考後はグループディスカッションや1次面接、最終面接など人間がチェックして判断する。
AI導入で、書類選考にかかっていた約600時間を4割削減できるという。浮いた時間は合格者の面接などに活用することで「じっくり適性や才能などを調べられ、採用判断精度を高められる」(福原真弓取締役人事部長)としている。
試験的に導入した18年採用活動では、AI判定の合格者と人間判定の合格者がほぼ一致した。「思ったより良い結果。AIには学習機能があるので、特異な才能を持つ人材なども将来は見分けられるようになる」(同)と期待する。
サッポロHDはワイン用ブドウの栽培に17年からAIを導入している。さらに社内での問い合わせ業務にも導入する。実証実験では作業時間を削減した実績がある。
(2017/10/19 05:00)