[ 機械 ]
(2017/10/20 05:00)
ファナックは人工知能(AI)を使った射出成形機の予防保全サービス「AIバックフローモニタ」の提供を年末にも始める。消耗部品の逆流防止リングの摩耗量を稼働状況からAIが推測し、交換時期をユーザーに知らせる。部品の点検や消耗によるラインの停止を防ぐ。同社の射出成形機「ロボショット」の付加価値を高めるサービスとして差別化につなげる。
同サービスは当面、ロボショットの生産・品質情報管理ソフトウエア「ロボショット―リンクアイ」のユーザー向けに提供する。導入はソフトウエアの更新で済み、後付けの装置は不要。サービスの価格は今後詰める。
逆流防止リングは樹脂材を打ち出すスクリューの先端にあり、樹脂材の逆流を防ぐ。同サービスは成形機で使うサーボモーターにかかる「戻りの力」の波形をモニタリングする。この波形をAI技術の機械学習で分析。波形の形状特徴を摩耗量に換算して推測する。機械学習は連携するプリファード・ネットワークス(東京都千代田区)の知見やノウハウを生かした。
ファナックは同サービスをユーザーサービスやメンテナンスの付加価値向上に活用していく。
(2017/10/20 05:00)