[ ICT ]
(2017/10/26 05:00)
米IBM研究所のバイスプレジデントであるロベルト・スーター博士は25日、都内で会見し「2020年には量子コンピューティングが本格的に使える時代が来る」と宣言した。量子コンピューターは「0」と「1」を重ね合わせた状態を情報処理の基本単位(量子ビット)として計算する仕組み。IBMは実用化に向けて研究しており、計算に必要な量子ビットの数は17個まで商用レベルで対応している。20年に50個程度までカバーする考えを示した。
IBMが開発するのは「量子ゲート型」と呼ばれる方式。米グーグルや米インテル、米マイクロソフトと研究を競っている。
スーター博士は「量子コンピューティングは、これまでとは全く異なる革新技術だ」と強調する一方で、実用化の姿としては「既存のコンピューターと併用するハイブリッド(混在型)となる」と指摘した。すでに開発環境はオープンソースで提供されており「量子コンピューティングを活用できる人材を今のうちから育成しておくべきだ」と産業界がなすべき取り組みも示唆した。
20年になると、量子コンピューティングの性能はスーパーコンピューターをはるかにしのぐ見込み。これまで実現不可能だった難題も解けるようになるという。
(2017/10/26 05:00)
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