[ 地域経済 ]
(2017/10/31 05:00)
神戸製鋼所の製品データ改ざん問題を受け、創業の地である兵庫県内の製造業に波紋が広がっている。中堅製造業トップは顧客に不安が広がるなか「説明ができない」ため、神鋼から仕入れている部材の調達先を見直した。神戸市内の産業機械メーカーは、同社と新規の商談がまとまった直後に問題が発覚。「供給前で良かった」と、胸をなで下ろす。直接取引や商社筋、支給品と入手経路はさまざまだが、先行きを見通せないだけに不安を隠さない。
兵庫県のある中堅製造業は、商社を経由し神鋼製のアルミニウム鍛造材を仕入れ加工していた。同社の社長によると一連の報道により「顧客が不安がり、自社でも顧客に対してきちんとした説明ができない」ため、別のメーカーの材料に切り替えた。「神鋼の材料を使ったメーカー製品などで事故など最悪の事態が起こる前に、早期解決を求めたい」と顔を曇らせる。
神鋼の神戸本社と同じ神戸市内の産業機械メーカーは、新規の部材調達先として同社との商談がまとまり、これから供給が始まるというタイミングで問題が明らかになった。調達先の多様化が狙いだったため、すぐに部材が必要ではない。同社幹部は「供給前で良かった」と感想を漏らす。当分は様子見を続ける。
同市内の部品加工メーカーは納入先などからの支給材として、神鋼製の金属部材を使用している。現在のところ供給停止の話はない。同社の幹部は「支給材は供給各社が安全性を担保した上で、提供してもらっている」と前置きし、「これから影響がどう広がるのか」と心配顔だ。(神戸)
(2017/10/31 05:00)
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