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[ 環境・エネルギー ]
(2017/11/7 05:00)
【津】三重大学は6日、三重県伊賀市の東部を流れる馬野川で、老朽化により廃止された小水力発電所を再稼働させるため、密閉式パイプを利用したエコ発電システム(完成予想図)を開発したと発表した。マツザキ(三重県伊賀市、松崎将司社長、0595・48・0221)との共同開発。19年4月に稼働を予定する。年間発電量は101万キロワット時を想定するという。
同発電システムは、1082メートルのパイプを使い、サイホンの原理を応用して川の水を吸い出す。落差77メートルから排出される水は毎秒最大0・4立方メートルで、効率よく水車を回し、最大出力は199キロワットと廃止前の発電所の4倍。総工費は約3億7000万円。
事業化に向け、10月には新会社「みえ里山エネルギー」が発足した。売電で得た利益を出資者に還元するため「馬野川小水力発電を復活させるプロジェクト地域協議会」(藤森荘剛会長)と連携し、19年4月に一般社団法人を設立する計画。
開発で中心的な役割を担った坂内正明同大特任教授は、「再生可能エネルギーによる電力の地産地消を実現したい」と意欲を見せた。
(2017/11/7 05:00)