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(2017/12/1 05:00)
東京ビッグサイト(東京・有明)で開催中のモノづくりの専門展「モノづくりマッチングJapan 2017」(日刊工業新聞社主催)では、基礎から最先端の技術までが会場で披露されている。同展示会は「3D造形技術展」(モノづくり日本会議共催)と「モノづくり要素技術展」の2展示会で構成。3Dプリンターによる積層造形技術のほか、モノづくりを支える精密測定技術などが一堂に並ぶ。
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3D造形技術展では、次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)のブースで会員企業が開発中の3Dプリンターが披露された。三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)などが開発するレーザー溶融方式プリンターは、外径寸法精度がプラスマイナス12マイクロメートル(マイクロは100万分の1)と高精度の造形が特徴だ。
また、同ブースで多田電機(兵庫県尼崎市)などが開発する電子ビーム方式の3Dプリンターも披露された。残留応力による歪みが小さいことに加え、「タービンの羽根を複数枚同時に積層できる」(担当者)と並列で造形できることをアピールする。
ソディックは、金属3Dプリンター「OPM250L」の技術を紹介。ミーリング機能の搭載により「造形物の表面を滑らかに仕上げられる」(担当者)と力を込める。
コイワイ(神奈川県小田原市)は、スウェーデンのアーカム製の3Dプリンターで造形したジェットエンジン用タービンファンの縮小サンプルなどを出展。宇宙航空研究開発機構(JAXA)に納めたガス噴射用のノズルも併せて披露した。
一方のモノづくり要素技術展では、入曽精密(埼玉県入間市)が接触式工具長測定器を出展。従来は50マイクロメートルまでだった工具測定が10マイクロメートル単位まで可能になり、工作機械の精度を高める。担当者は「極細の刃物工具にも対応できる」と説明に熱が入る。
米山金型製作所(長野県松川町)は、マイクロニードルなどによる精密な金型や成形品を披露した。微細V溝加工成形によりV溝ピッチが0・07ミリ、深さ0・05ミリメートルの加工品などを出展した。
(2017/12/1 05:00)