[ エレクトロニクス ]

東芝、6000億円増資完了 2期連続債務超過を回避

(2017/12/6 05:00)

東芝は5日、計画していた総額約6000億円の第三者割当増資の払い込みが完了したと発表した。2018年3月末に7500億円の債務超過を見込んでいるが、今回の増資により2期連続の債務超過とそれに伴う上場廃止を回避できる見通しとなった。

調達した資金を使って、米連邦破産法11条を申請した米原子力発電会社「ウエスチングハウス(WH)」に対する親会社保証を一括弁済するほか、債権を第三者に売却することで損金を確定。これでメモリー事業売却に伴う税負担を軽減する。6000億円の増資に加え、債権売却や税負担の軽減など約2400億円の資本の改善が見込め、自己資本は約900億円のプラスに転じるとみられる。

さらに半導体メモリー事業の売却手続きが完了すれば、自己資本で約1兆800億円の改善効果が見込める。

【東芝とWD、関係修復期待−経産相】

世耕弘成経済産業相は5日の閣議後会見で、東芝メモリの売却をめぐる東芝と米ウエスタンデジタル(WD)との係争解決に向けた協議について「東芝とWDは半導体事業を展開していく上で必要不可欠なパートナー。双方が密接にコミュニケーションを取って、早期に関係を修復し、ともに競争力強化に向けて経営資源を集中していくことを期待したい」との見方を示し、「引き続き東芝の経営安定、競争力強化に向けた取り組みを注視していきたい」と述べた。

(2017/12/6 05:00)

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