[ 政治・経済 ]
(2017/12/11 12:00)
20年1月から実施、年収900万円で年約1万5000円
自民党の宮沢洋一税制調査会長と公明党の斉藤鉄夫税調会長は11日午前、東京都内で会談し、2018年度税制改正で焦点の所得税改革について協議した。控除制度見直しで増税となる会社員の年収水準を当初案の800万円超から850万円超に引き上げることで合意した。両党内で調整した上で、14日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。20年1月から実施する。
合意した所得税改革の修正案は、全ての納税者向けの基礎控除を10万円増やす一方、給与所得控除を一律10万円減額、控除額の上限も220万円から195万円に引き下げるのが柱。22歳以下の子どもや介護が必要な家族がいる世帯を除く年収850万円超の会社員は増税、給与所得控除を受けていない自営業者やフリーランスは減税となる。
両党の税調は11、12両日に開く幹部会合などに修正案を提示。了承されれば、12日の与党税制協議会で最終確認する予定だ。この案で決着した場合、増税額が年収900万円で年約1万5000円、950万円で約3万円、1000万円では約4万5000円になる見通しだ。増収は900億円程度となる。
両党の幹部レベルでは当初、増税対象の年収水準を800万円超とすることで協議を進め、自民税調はこの案を大筋で了承。しかし、公明党内から「中間層の生活を直撃する」といった反対意見が続出し、8日の与党税協は当初案を撤回していた。(時事)
(2017/12/11 12:00)