[ ロボット ]
(2017/12/25 05:00)
東芝と技術研究組合「国際廃炉研究開発機構」(IRID)は、東京電力福島第一原子力発電所2号機の格納容器内を調査するため、釣りざお型の調査ロボット(写真=東芝、IRID提供)を開発した。長さ約16メートルの伸縮さおを伸ばし、先端からカメラを吊り下げる。2018年1月に投入し、圧力容器から溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)などの撮影を目指す。
両者は2月に、2号機へサソリ型ロボを投入した。この時にロボットの監視に用いた、さお付きカメラを高度化した。先端からカメラを吊り下げ、圧力容器を支える土台の底まで降ろす。底にたまったデブリや堆積物、構造物の破損状況の確認を目指す。
さお付きカメラは強度上、長さが限界だったため一から設計し直した。カメラの重量を4分の1に削減し、ケーブル送り機構を含めて先端重量を2キログラムに抑えた。これにより約1・5メートル到達距離が伸び、デブリが開けたと考えられる穴にカメラが届く計算だ。釣りざおの根元と先端の両側に送り機構を設け、内部でケーブルがつまらないように設計した。調査でデブリの拡散範囲が推定できると、デブリの取り出しに向けた重要な情報が手に入る。
吊りおろし(東芝、IRID提供)
伸縮式パイプ(東芝、IRID提供)
パンチルト(東芝、IRID提供)
操作(東芝、IRID提供)
操作(東芝、IRID提供)
(2017/12/25 05:00)
科学技術・大学のニュース一覧
- 東北大、数珠状部品の新機構開発 柔軟・固定の状態を簡単切り替え(動画あり)(17/12/25)
- どうなる日本の科学・ノーベル賞受賞者に聞く(8)島津製作所・田中耕一氏(17/12/25)
- 裏読み科学技術(42)コンピューターが仕事奪う?−1つの仮説、大騒ぎ不要(17/12/25)
- 東芝とIRID、釣りざお型ロボ開発 福島第一原発2号機調査向け(動画あり)(17/12/25)
- 理研、放射性同位元素73種を発見 加速器ビーム強度10倍で(17/12/25)
- モノづくり日本会議、高専の国際人材育成シンポを来月開催(17/12/25)
- 経営ひと言/宇宙航空研究開発機構・宇宙飛行士の野口聡一さん「中高年の星」(17/12/25)