[ オピニオン ]
(2018/1/19 05:00)
1月も後半になると賀詞交歓会や互礼会の機会はぐっと少なくなる。それでも業界団体などの初会合に出ては「おめでとうございます」とあいさつを交わし、旧交を温める。
今年、新鮮だったのは、定年で退職した同業の2人の先輩と再会したことだ。一人は記者経験を生かしてフリージャーナリストに。もう一人は深い知見を買われ、業界団体の事務局長に転身していた。
退職前に話を聞いた時には、一人は「田舎で囲碁と晴耕雨読の日々を送る」と宣言。もう一人は「これからは孫の面倒を見るよ」と、好々爺(や)然とした表情だった。郷里に帰ってしまえば再会も難しかろうと想像していたので、新たな仕事に意欲を燃やしているのは、うれしい誤算だった。
長いつきあいの人から、定年退職を告げられることが増えた。実は自分も既に“定年予備軍”なのだと今更ながらに気づいた。仲間うちの最年長になってしまうと、つい不安になる。何かにつけて年長者を頼りにしてきたなと反省した。
年初には抱負を誓うものだが、これまで真剣に考えたことはなかった。今年は定年後に第二の社会人生活を始めた先輩のご活躍を祈念しつつ、自分の今後をどうするかを見極めようと、遅まきながら誓った。
(2018/1/19 05:00)