[ オピニオン ]

産業春秋/米中間選挙の行方

(2018/1/18 05:00)

今年も注目度の高い選挙がいくつか行われる。国内は9月の自民党総裁選、海外は11月の米中間選挙だ。春には日銀総裁選びもある。いずれも我々に選ぶ権利はないが、影響力は大きい。

安倍晋三首相は自民党総裁選の出馬を表明していないが、続投を視野に入れた動きを見せる。長期政権は投資家に安心感を与え、株価を後押しする側面があり、3選への期待感につながっている。対抗馬としては石破茂元幹事長や野田聖子総務相が意欲的だという。

4月で5年の任期を終えるのが日銀の黒田東彦総裁。安倍首相の経済政策“アベノミクス”に協力し、円安・株高をもたらしたが、消費者物価指数を2%とする目標は未達だ。金融政策に関する評価は分かれるが、再選の目は残っている。

米国の中間選挙は大統領選の中間の年に上下両院議員を選ぶ。任期6年の上院議員の3分の1、同2年の下院議員の全員が改選される。議院内閣制の日本とは違い、選挙結果で大統領が変わることはない。

この選挙は大統領の“信任投票”の側面もある。トランプ大統領は公約の大型減税を実施するなど、与党共和党の勝利に力を傾ける。世界経済への影響は大きく、各国が固唾(かたず)をのんで見守ることになろう。

(2018/1/18 05:00)

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